THONET トーネット

THONET GmbH(トーネット)は、1819年にミヒャエル=トーネットがドイツのボッパルトで創業した、現存する世界最古の家具ブランドです。曲木技術の確立により、世界で初めて家具の量産化に成功しました。中でも、1859年に発表されたNo.14は世界最大級のヒットプロダクトとなり、現在でも継続販売され世界中で愛されています。

また、ドイツ芸術学校バウハウスとのコラボレーションから生まれたカンティレバーチェアでも、世界的な革新を起こしました。

現在も200年培ったクラフトマンシップと技術により、世界的トップブランドとして日々進化し続けています。

→ http://www.thonet.de

About THONETTHONETについて

THONETの歴史。それは椅子の歴史。

1819年、ミヒャエル=トーネットがドイツのボッパルトに小さな家具工場を設立したことから、その歴史は始まりました。その成功は、多くの革新的な要素が相互に作用し合った結果として生まれたものでした。

そのきっかけとなったのは、1850年代に確立された木材を蒸し加工する曲木技術です。これにより、従来は職人が1つ1つ手作りしていた家具の製造に、マスプロダクションの革命をもたらしました。これにより製品の大量供給が可能になり、劇的なコストダウンが実現しました。

また、道具としての機能を追求し、それまでにないシンプルな形状を生み出しました。このシンプルさは機能美=インダストリアルデザインという新しい概念を創出したのです。この軽量で丈夫、かつ美しい家具の登場により、レストランやカフェ、豪邸から一般家庭に至るまで、インテリア空間の常識が一変しました。

さらに、一度に低コストで大量輸送が可能な「ノックダウン方式(分解方式)」も導入されました。これは、ヨーロッパ全土に広がる工場と世界中の マーケットを結ぶ画期的な流通システムとして機能しました。当時の日本がまだ江戸時代であった頃、THONET社は世界最大規模を誇るグローバルな家具メーカーへと成長を遂げました。

こうして、THONET社は家具における近代産業の歴史に新たな扉を開いたのです。

Bentwood曲木について

Bend it or break it!
曲げるか、折るか! 曲木技術の確立

曲木の材料は、繊維が真っ直ぐで長いヨーロッパ産のブナ材を採用しています。蒸気で蒸して柔らかくした部材に外側から鉄帯を当て、ねじりながら治具にはめ込みます。その後、クランプで固定し十分に乾燥させることで、型通りに成型されます。トーネットの長年にわたる研究開発の末、無垢材を曲げる技術が確立され、生産効率が飛躍的に向上しました。これにより、家具の量産化が可能となりました。

究極の曲木チェア 不朽の名作N o .14
椅子における初の工業製品とされる記念碑的な作品。1859年の発表以来、70年間で5,000万脚が販売され、「世界で最も売れた椅子」として知られています。
また、「世界で最も成功したマスプロダクト」「世界で最も成功したプロダクトデザイン」「モダンファニチャーの原点」など、多くの名声を得ています。

No.14は、第二次世界大戦後、4代目THONETファミリーによって再建されたドイツ=フランケンベルク工場で、No.214へと進化し、現在も生産されています。

この究極にシンプルなフォルムは、椅子の基本形であり、これ以上何も足し引きできない「椅子の最終形」ともいわれています。

Cantileverカンティレバーについて

空気の上に座る

1919年にドイツ=ワイマールに設立されたバウハウスにおいて、THONET社は家具部門の開発および販売パートナーとして積極的に関わってきました。
1926年、「空気の上に座る」というコンセプトのもと、カンティレバーチェアはマルト=スタムによって発明されました。

また、後に20世紀の偉大なデザイナーと称されるマルセル=ブロイヤーやミース=ファン=デル=ローエも、この構造を積極的に取り入れ、多くのデザインを生み出しました。
しかし、当時最先端の新素材であったスティールパイプを加工する技術がまだ確立されていなかったため、試作品の製作には大変な苦労が伴いました。

最終的には、曲木加工で世界的に優れた技術を持つTHONET社に依頼することとなります。
木を曲げることとスティールパイプを曲げることには、外周と内周にかかる圧力の差による強度のばらつきやシワの発生といった技術的課題に共通点があったため、THONET社はこの難題に挑むことになりました。

そして、持ち前のチャレンジ精神で試行錯誤を繰り返した結果、これらの課題を克服し、製品化に成功したのです。